ポータルサイトの運用道場 運用に関するノウハウを提供

低価格でもポータルサイトの構築は可能ですか?

予算があまりありません。小規模なポータルサイトでも勝算はありますか?

初期構築費用ではなく、運用費用に注目してみる

弊社ではこれまで、小規模のポータルサイトを数多く手がけてきましたが、正直、規模の大小で成功率はそこまで左右されないと実感しております。

もちろん、サイトのデザイン、内部SEO対策、ユーザビリティーは重要ですが、これらがたとえ低予算で構築したものでも一定以上のレベルあれば、少なくとも弊社のお客様は小規模なサイトでも成功していると断言できます。

上記を踏まえ、重要なのはポータルサイトの構築にかける費用ではなく、その後の営業などにかける費用なのでは、と思います。

例えば、弊社で以下のようなご相談を多く頂いております。

「初期は費用がかけられないので、自作でサイトを構築してみた。プログラムは自分自身で書けないので、CMS(コンテンツマネジメントシステム)は一切導入しておらず、メンテや更新が大変不便である。だた何とか日々の営業努力で掲載数も伸びてきており、アクセス数もそこそ増えてきた。またマネタイズも徐々に出来てきており、サイトの成長と共に運営側で行う業務も増えてきたので、このあたりで、これらをしっかりと自動化し時間を節約し、すべき営業業務に注力したい。そしてさらに洗練されたデザイン、ユーザビリティーを追求したい」

実際に、それらのサイトを見せていただくと、手作り感満載で、デザイン性、ユーザビリティが優れているとは言えないサイトが大変多いのが印象的です。

ただ、やる気がびしびしと伝わってくるサイトばかりなのも、また印象的です。大手競合サイトをものともせず、コンテンツの集約に注力した、専門性が高く、見ごたえのあるサイト達です。

CMSが実装されていれば、数十分で更新できる内容でも、手探りで数時間、数日をかけて作ってきた、またそれを当たり前だと思ってきた、本当にやる気のある方たちなのです。

そして、極力サイト自体には、費用をかけずに構築をしてきました。いずれも、営業や、コンテンツの更新といった運用面に費用をかけています。

ポータルサイトの構築に特化したサービスを提供している弊社がこんなことを言うのもおかしな話ですが、サイト自体は、シンプルな機能でもユーザの目的を達成できるのであれば、最初からすべてをシステム化する必要はなく、初期構築費用削減のため、アナログで対応できる部分は構築をしない、という選択肢をとるのも重要だと思うのです。

サイトは形を変えていくもの。システムを作りこみすぎるのは足かせになる場合も

予算をある程度かけられる場合のメリットとして、まず管理系システムを作りこみ、運用面での作業を軽減できる、というところにあります。

例として入金管理システムで解説していきましょう。

▼想定するポータルサイト
・美容室を検索できるポータルサイト
・月額掲載費用としてWEB制作会社から徴収する

この場合、銀行送金、クレジット決済、コンビニ決済、ペイパルなど、様々な入金方法が考えられますが、費用をかける場合、すべての入金方法に対応して、サイト上での決済、次回更新時の案内、入金催促から、入金通知などの管理をすべて自動化することが可能です。

あらゆる決済方法に対応した決済代行会社と提携することにより、その代行会社が提供する決済モジュールを実装することにより、オンライン上での決済、入金成功時に自動でステータスを有償会員に変更、また更新時に未入金の場合は催促メールを送り、ある期日までに入金が無ければ、無償会員へ降格させたり、場合によっては請求書まで自動で発行してしまうことも可能です。

逆に、ここをシステム化しない場合、入金はすべて銀行送金という形になり、振り込みに関する案内や、入金確認、会員のステータスの管理などは全て、管理画面上で手動で行う必要があります。

ただ、、、そもそも運用初期から、これらすべてを自動化する必要が本当にあるのか?と聞かれれば、必要ない、と回答するでしょう。

なぜなら、運営者が思っている以上に、サイトの運用とともにサイトの形は変わっていくからです。会員のステータスに新たに種別が増えたり、価格が変更されたり、月額が年額になったり、運営側にて初期に想定していサイトの形と、ユーザのニーズが乖離している場合、常に改善、修正をかけていく必要があります。

その場合、これらのシステムをあまりにもガチガチに実装してしまっていては、身動きがとれなくなってしまいます。そのシステムが動いてしまってるが故に、ユーザのニーズを聞き入れることが出来なくなってしまうのです。

実際にそのような例を、何度も目にしてきました。ですので、弊社では、例えガチガチにシステム化されているパッケージを販売する場合でも、カスタマイズに柔軟に対応をして、時にはすでに完成されている決済周りのシステムを全て破棄したとしても、それが必要と判断される場合は、強くクライアント様に、その分野、そのサイトにあった課金モデルなどを提案するようにしております。

サイトの目的を見失わないことが重要

引き続き以下の例で見ていきましょう。

▼想定するポータルサイト
・美容室を検索できるポータルサイト
上記のサイトを運用する上での、最重要な目的は、

「より多くの美容室に充実した情報を掲載してもらい、より多くのユーザーとマッチングさせてあげる」

目的はとてもシンプルです。

このようなサイトの目的がシンプルなサイトのご依頼の中で多いのが、やはり決済周りの自動化や、美容室が利用できる付加機能となります。

ここで重要なのが、その機能は運営者視点なのか、ユーザ視点なのか?と考えてみることです。

例えば、決済処理を自動化させたいという考えは、ユーザがクレジットカードで決済できた方が便利、という考えでもありますが、同時に運営者も決済処理を自動化しておいた方が、管理が楽、という運営者視点がやや強い機能、という考えでもあります。

クレジットカード決済だから、そのサイトが成功するわけではありません。クレジットカード決済がそのサイトの成功に必要不可欠な機能でもありません。これは「あったらいいな機能」なのです。

美容室が利用できる付加機能に関しては、まずはその機能を実装することで、美容室が自サロンのページに集客できるツールとなりえるかどうかを判断して、実装するかどうかを考えていく必要があります。

実際に機能を考えてみましょう。

●スタイリスト紹介、ヘアカタログ機能を盛り込みたい!

美容室を探している人であれば、その美容室にはどのようなスタイリストが所属しており、またどのようなヘアースタイルを得意として、実績を紹介しているのか、は気になるところです。

自分が求めている髪型をヘアカタログから検索して、その髪型を実績として登録している美容室に行ってみたい、という動機づけにもなる機能となります。

これらは、美容室が自サロンのページに集客できるツールとなるので、機能としてはあった方が良いですね。

●求人機能を盛り込みたい!

あくまでも対象は髪を切ってもらいたい、自分に合った美容室を探しているユーザであって、美容室で働きたい求職者ではありません。

サブコンテンツとして、中途半端な求人機能として実装するのはかえって、ユーザのサイト内での動きに混乱を招くだけとなります。髪を切ってもらいたい美容室を探している人に求人情報を見せるメリットは全くないといえます。完全に余分なコンテンツです。

しっかりと作りこまれた美容室に特化した求人サイトは既に存在しており、それに特化しているサイトの方が断然専門性も高く、SEO的にもコンテンツ的にも強い立場でいられます。

上記の理由により、サロン検索サイトに求人機能を盛り込むのは良策とは言えないでしょう。

●予約カレンダー機能を盛り込みたい!

予約カレンダーと聞くと、あった方が絶対便利、と思ってしまいますが、そうでもありません。

予約カレンダーが存在することにより、ユーザからすると、その予約カレンダーを軸に、その美容室が空いているか、開いていないかを判断します。当然と言えば当然です。

ただ、運用初期、そこまでアクセスも、反響もない中、美容室が予約カレンダーの管理を行ってくれるでしょうか?

一般的に、カレンダー管理となると、美容室側が、予約可能な空いている日時を事前に登録をする形となりますが、美容室側が予約可能な空いている日時を登録しなければ、その美容室は予約できない美容室となってしまいます。

反響少ないなこのサイト。どうせ予約可能日時を登録しても、予約はいらないだろうな、、、と予約可能日時の登録自体がストップしてしまったら最後です。

逆に、予約は常に空いている初期設定で、予約できない日時を登録してもらうようにしたとしても、それすら行わなければ、実際に空いていない日時に予約が入ってしまい、エンドユーザーからのクレームが殺到し、サイトとしての質は低いものになってしまいます。

多くの反響を生むサイトであれば、美容室側も本気でそれらの機能を使おうとしますが、まだ訪問者が少ないうちはそれらの機能は、例え使い勝手が良いものだとしても、サイトにとってはマイナスの要素になってしまうこともあるのです。

ユーザの声を取り入れながら、改善を繰り返すことが重要

ポータルサイト初期構築の段階で、予算をあるだけ使い切ってしまうのは、間違いなくNGです。

当然ですが「サイトの完成、公開」がゴールではなく、スタート地点であります。スタートしてからはフルマラソンのように、長い距離を走る体力、補給水分が必要です。

ここで言う体力、補給水分は、運用費用を意味します。営業活動にかかる人件費、広告費だけでなく、運用していく中で発生するユーザからの声に即座に反応し、改善できるところは常に改善をしていく、そのためのコストも多少は考慮した予算組をされることを弊社では推奨しております。

また弊社ではサイト構築・企画のご依頼を頂きました際に、まずはヒヤリングをさせて頂き、「その仕様なら、この金額かかりますよ」と1パターン選択肢・可能性のみの提案をせずに、お客様のやられたいことを深く理解し、吸収して、費用をかけなくても、お客様のご予算の範囲内でも構築できる方法を常に意識して提案をさせて頂いております。

ご予算から逆算した提案も積極的に行っておりますので、是非お気軽にお声をかけて頂きたいと思います。

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